今日はこんな報道があったのでJリーグとお金の話をします。
当たり前ですが、Jリーグに限らずスポーツ事業は
ボランティアではありません。ビジネスです。
もちろん、儲けることが第一義ではないとは思いますが、
儲けることはとっても大事です。
Jリーグの25年という短い歴史の中でも、
経営破綻によって解散に追い込まれたチームがあります。
オリジナル10の1つであった横浜フリューゲルスというチームです。
正確には横浜マリノスと合併したんですが。
また、我らが清水エスパルスもやばかった時期があります。
この時は現在のトップスポンサー且つ大株主である鈴与さんに救われています。
さて、Jリーグでは2013年より、クラブライセンス制度を導入しています。
Jリーグのクラブが健全に経営されるように、
ドイツの制度に倣って導入されたものです。
この中には、様々な厳しいライセンス交付基準があります。
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そんな中、J2のV・ファーレン長崎が経営危機にあるという報道がありました。
2016年度に約1億2000万円の赤字を出し、資本金にまで手をつけ、
4月にも社員らの給与支給が滞る資金不足に陥る可能性があるそうです。
ちなみにJリーグクラブライセンスの交付基準の中には、
「移籍金や給与の未払いが生じていないこと」という項目があります。
これはA基準(絶対に守らなければいけない基準)であり、
J1とJ2共通の基準なので、
満たせなければ強制的にJ3へ降格になります。
長崎はかなりヤバい状況だったわけです。
しかし、3/7に、英会話教室で有名なNOVAが、
約5億円の出資を打診しているという記事が出ました。
クラブ側の反応を見る限り、打診は本当のようです。
Jリーグのクラブにとって、5億円というのはかなり大きな額です。
2015年度のデータですが、
J1クラブの営業収益の平均はおよそ33億円、そのうち広告料収入は約15億です。
J2ともなるとその額はぐっと減り、
半数のクラブは広告料収入が5億円を下回ります。
長崎は4.4億円です。
長崎が1年間に自力で稼ぐ広告料を上回る額を、
NOVAが出資すると言ってきています。
これはすごいことです。
どうやらNOVAはサッカー教室を展開したいらしく、
その足がかりとしてJリーグのクラブに出資したかったみたいですね。
なんとか正式に出資してもらえるよう、うまくいってほしいものです。